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日本最大の「食と農」の研究機関 ~国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構~ (1/3)
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2016年5月27日
食の安全や、健康に役立つ食品の機能性、バイオテクノロジー、日本における大規模農業の可能性など、食料・農業・農村が直面する様々な問題解決のために研究を行っている、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構は、食料や農業に関する日本最大の研究機関です。その研究の基盤となるのが食品中の成分解析。同研究機構食品研究部門 食品安全研究領域 上級研究員の進藤久美子さんにお話をうかがいました。
日本の農業と国民の健康を守る
農研機構食品研究部門
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(食品研究部門)
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)は、日本最大の食料・農業・農村に関する研究機関です。農林水産省所管の試験研究機関を統合して設立されたもので、日本の政策を反映し、日本の農業の抱える課題に軸足を置いて研究を行っています。日本国民のために必要と判断されれば、収益が上がらなくとも長期的な視点で研究を行うという大きな使命を持っている点が、他の大学や企業の研究機関との大きな違いです。
現在は、(1) 生産現場の強化・経営力の強化、(2) 強い農業の実現と新産業の創出、(3) 農産物・食品の高付加価値化と安全・信頼の確保、(4) 環境問題の解決・地域資源の活用、という4つのポイントを重要な柱として研究を行っています。
「一般の人に身近なところでは、リンゴの『ふじ』、ブドウの『シャインマスカット』、茶の『べにふうき』などを開発したのも、実は農研機構です」
食品研究部門 食品安全研究領域 食品安全性解析ユニット 上級研究員 進藤久美子さん
今回、お話をうかがった進藤久美子さんの所属する食品研究部門は、2016年3月までは農研機構の中の「食品総合研究所」という研究機関でしたが、農研機構が4月から農業生物資源研究所、農業環境技術研究所、種苗管理センターと統合したのに伴い、「食品研究部門」と改名改編されました。もっともその役割は以前と変わらず、「食と健康の科学的解析」、「食料の安全性確保」と「革新的な流通・加工技術の開発」、さらにはそれらを支える「最先端技術や関連する基礎研究」など、幅広い研究を行っている部門です。食品研究部門での研究内容について、進藤さんは次のように語ります。
「食品研究部門の研究は、農産物が流通・加工を経て、食卓に提供され、食べられるまでの広い範囲を対象にしており、食品産業に関する技術についての試験や研究、調査、分析、鑑定、さらに知見を広めるための講習なども行っています」
現在、食品研究部門では、食品健康機能研究領域、食品加工流通研究領域、食品安全研究領域、食品分析研究領域、食品生物機能開発研究領域の5つの組織が専門的な研究を進めています。
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