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アジレント・テクノロジーの社会貢献活動「アジレント夢ファンド」による寄付先のご紹介 公益財団法人 日本自然保護協会

2019年1月29日

 
  群馬県みなかみ町にある国有林「赤谷の森」

アジレント・テクノロジーでは、従業員が給与や賞与から非営利団体に寄付を行うことができる「アジレント夢ファンド」と呼ぶプログラムを実施しています。従業員からの寄付金とほぼ同額をAgilent Technologies Foundationが上乗せ寄付(マッチング寄付)しています。このプログラムで、寄付先として指定できる団体の1つが公益財団法人 日本自然保護協会です。

日本自然保護協会の前身は、1949年に結成された「尾瀬保存期成同盟」。尾瀬ヶ原湿原を水没させる発電ダム計画への反対運動からスタートした団体は、1951に日本自然保護協会への発展的に改組され、現在に至ります。日本自然保護協会の特徴は、科学的なデータを根拠として自然を守ることです。また、社会全体の仕組みとして自然を守ることも重視していることから、積極的な政策提言も行っています。たとえば、世界遺産条約(1975年発効。日本が批准したのは1992年)への批准についても早い段階から訴えていたと言います。

ここでは、日本自然保護協会が近年取り組んできた活動で、成果を挙げてきたものをいくつかご紹介します。

生物多様性復元と持続的な地域づくりを目指す「赤谷プロジェクト」

赤谷(あかや)の森は群馬県みなかみ町にある国有林です。1990年代には、スキー場やダム建設の計画なども持ち上がりましたが、日本自然保護協会の調査により、イヌワシの繁殖地になっていることが分かりました。その後、経済的な要因もあり、建設計画はなくなり、今も豊かな自然が残っています。

2003年から、地域住民、林野庁、日本自然保護協会の三者協働でスタートしたのが「赤谷プロジェクト」。生物多様性の復元と、持続的な地域づくりを目指した活動です。近年、イヌワシのヒナが巣立たないという状況が7年ほど続いていましたが、2016年からは2年連続で幼鳥が巣立っています。2014年から実施している、人工林の一部を皆伐してイヌワシの狩場を確保するなどの取り組みが、生息環境を向上させている可能性が高いと考えられています。

この赤谷プロジェクトや、地元の自然資源を活かした取り組みなどが評価され、2017年には、ユネスコ国際調整理事会において、「みなかみユネスコエコパーク (みなかみBR)」の登録が承認されました。現在、みなかみBR全体で生物多様性に配慮した地域活動を進めています。

日本の絶滅危惧種を守る-サシバの保護活動

「サシバ」は、春から秋にかけて日本で繁殖し、冬はフィリピンを初めとする東南アジアで過ごす渡り鳥です。サシバの中継地である沖縄県宮古島では、1970年には5万羽のサシバが飛来していましたが、近年では1万羽弱にまで減っているといいます。その原因の一つは、島内の森林の減少と見られていることから、日本自然保護協会では関連する団体と協力しながら、サシバのねぐらとなる森づくりを進めています。また、フィリピンの一部地域では、食料や遊びでサシバの密猟が行われていたことから、その調査活動や密猟防止キャンペーンなどを実施して、成果を挙げてきました。そして、サシバの繁殖地や越冬地、渡りの中継地をつなぐ国際サミットが開催されます

自然の守り手を増やす-自然観察指導員

自然の守り手を増やす取り組みとして実施しているのが、自然観察指導員の育成。地域に根ざした自然観察会を開き、自然を守るための仲間をつくるボランティアリーダーです。現在、指導観察指導員は、全国で3万人ほど。1泊2日の自然観察指導員講習会を受講・修了し、登録申請すると自然観察指導員となることができます。

 

日本自然保護協会についての詳細は、以下のウェブサイトでご覧いただけます。
https://www.nacsj.or.jp/

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