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遺伝子編集はマラリア撲滅に役立つか?

2018年11月7日

 
 

研究者らは、マラリア原虫を媒介する蚊の遺伝子を編集する。

マラリアは世界的に見て致命的な疾患の1つであり、毎年44万人以上の方がなくなっています。寄生虫に感染した蚊に刺されることで、ヒトに感染します。現在、研究者らは、この疾患の撲滅に向けて、遺伝子編集を活用した新たなアプローチを実験中です。

CRISPR/Cas9 (clustered regularly interspaced short palindromic repeats and CRISPR-associated protein 9) は、遺伝子の挿入・削除・置換を、迅速、低コストで、しかも正確に行える技術です。英国の研究者らは、CRISPRを使って、蚊の遺伝子を編集し、産卵できないようにしました。これらの蚊が、遺伝子を編集されたガンビエハマダラカのいるラボに放たれると、すべての蚊が死んでしまいました。メスは産卵できなくなっただけでなく、刺すこともできなくなりました。

研究者らは、DNAライブラリのサイズの確認や定量に、アジレントのバイオアナライザを利用しました。

この研究は、倫理的に、政治的、社会的な議論を巻き起こしています。もし種全体を変えてしまったり、絶滅させてしまったりしたら、環境や食物連鎖に、予測不能で、これまで以上に劇的な結果をもたらしてしまう可能性もあります。もし、蚊以上に、悪い結果をもたらしてしまうものが登場してしまったら?

幸いなことに、このアプローチが研究ラボ以外で導入されるにはまだ何年も先のことです。

 

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