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PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」 頭頸部癌 (HNC)

進行性がんの治療のために | 病理検査のできること

PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」
頭頸部癌

PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」は、ニボルマブ投与による頭頸部癌患者の全生存期間延長の程度に関連する PD-L1 発現率を測定するための体外診断用医薬品1

臨床結果

PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」: 頭頸部癌患者における二ボルマブの臨床試験の組み入れに設定された臨床適応において検証された初の診断薬

PD-L1 発現により、ニボルマブの頭頸部癌患者における全生存期間延長の程度に関連する可能性があることが示唆されます2

CA209141 試験では、ランダム化されてニボルマブの投与を受けた被験者の全生存期間 (OS) が、治験担当医師が選択した治療を実施した被験者 (対照群) と比較して統計的に有意に延長したことが、事前規定の中間解析 (最終解析の計画イベント数の78%) で実証されました。OS 中央値はニボルマブ群の被験者では 7.5 ヶ月、対照群の被験者では 5.1 ヶ月であり、ハザード比 (HR) は 0.70 (95% CI: 0.53 ~ 0.92) でした。

PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」による PD-L1 発現レベルおよび投与群別の OS の要約 1

CA209141 試験 (N = 361) での事前規定予備解析 (N = 260) データ

PD-L1 発現率 1 % 未満 1 % 以上
  ニボルマブ 対照群 ニボルマブ 対照群
OS 中央値 (95 % CI) 5.7 ヶ月 (4.4 ~ 12.7) 5.8 ヶ月 (4.0 ~ 9.8) 8.7 ヶ月 (5.7 ~ 9.1) 4.6 ヶ月 (3.8 ~ 5.8)
ハザード比 0.89 (95% CI: 0.54 ~ 1.45) 0.55 (95% CI: 0.36 ~ 0.83)
略語: CI = 信頼区間

15 ヶ国の 55 施設で、361 名の患者が、2 投与群 (ニボルマブ投与群 240 名、対照群 121 名) のうちの 1 つに無作為化され、

セツキシマブの投与歴 (あり/なし) に基づいて層別化されました。CA209141 試験の主要有効性評価項目は

OS でした。さらに有効性評価項目として、無増悪生存率 (PFS) および

客観的奏効率 (ORR) が含まれました。

頭頸部扁平上皮癌 (SCCHN) を対象とした CA209141 試験の定量可能*なサンプルでの PD‑L1 発現率

PD-L1 発現率 ニボルマブ (N = 161) 対照群 (N = 99) 合計 (N = 260)
PD-L1 発現率 1 %
以上の被験者数
88 (54.7%) 61 (61.6%) 149 (57.3%)
PD-L1 発現率 1 %
未満の被験者数
73 (45.3%) 38 (38.4%) 111 (42.7%)
*CA209141 試験において 327 例のサンプル中 260 例で PD-L1 が定量可能でした。

ベースラインの 頭頸部扁平上皮癌 (SCCHN) 検体の由来 - CA209141 試験 1

腫瘍検体は、本試験の組み入れ要件に従い、原発性または転移性のいずれかの部位の 頭頸部扁平上皮癌 (SCCHN) 腫瘍から採取されました。

被験者 327 名 (総被験者 361 名) のベースラインで採取された腫瘍組織は、次のような部位別比率でした:

原発腫瘍

29.7%
(97/327)

転移性腫瘍

52.0%
(170/327)

報告無し

18.3%
(60/327)

優れた染色性能

PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」の分析性能は十分に検証され、高品質の結果を得るために必要な厳しい許容基準を満たしています。

検証
パラメータ
頭頸部癌での結果
特異性
  • PD-L1 のクローン 28-8 に対する特異性を実証
  • PD-L1 の一次抗体による PD-L2 に対する交差反応性なし
  • 正常組織では、免疫細胞、稀に上皮由来細胞を検出
感度
  • PD-L1 の動的かつ広範な発現率 (陽性腫瘍細胞で 0 ~ 95 %、染色強度 0 ~ 3) を、頭頸部癌のステージ 1~4 の FFPE 検体のうち 236 症例で検証
精度: 同一
施設内での
再現性
  • ロット間再現性を実証
  • 発現率 1 % 以上の全体一致率は 100 %
精度: 複数
施設間での
再現性
  • 発現率 1 % 以上の全体一致率は 96.2 % 以上
  • 3 ヶ所の認定臨床ラボにおいて、分析日間、ラボ間、観察者間での再現性に関する検査を盲検試験として実施
  • ANA と APA の両方で、95 % CI が 91.5 % ~ 99.4 % 一致
ANA = 平均陰性一致率   |   APA = 平均陽性一致率

製品情報

製品 型番
PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」 SK00521-5J
キットとは別にご用意いただく必要のあるもの:  
ダコ Autostainer Link 48 (IHC 自動染色装置) AS48030
ダコ EnVision FLEX 洗浄液 (20 x) K800721-2
ダコ EnVision FLEX ヘマトキシリン (AutostainerLink 用) K800821-2
PT Link PT100/200

参考文献

  1. 臨床試験: Checkmate 141、CA209141
  2. PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」添付文書

PD-L1 IHC 28-8
pharmDx「ダコ」に
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PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」

使用目的について

体外診断用

PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」 は、抗PD-L1ウサギモノクローナル抗体 (Clone 28-8) を用いた免疫組織化学的手法を原理としたアッセイキットです。ダコ Autostainer Link 48 (IHC 自動染色装置) を使用し、ホルマリン固定パラフィン包埋 (FFPE) 非扁平上皮非小細胞肺癌 (NSCLC) 及び頭頸部癌(HNC)組織中の PD-L1 発現率の測定に使用することを目的としています。

PD-L1 の発現率は、強度を問わず完全または部分的に細胞膜染色を示す陽性腫瘍細胞の割合により判断します。

PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」 により検出される PD-L1 発現率は、ニボルマブ 投与による非扁平上皮非小細胞肺癌患者及び頭頸部癌患者の全生存期間 (OS) 延長の程度に関連する可能性があります。